2014年8月31日日曜日

【子連れでブルガリアの旅】ソフィア街歩き

23 August  2014


ソフィア2日目。
娘がいるので朝が早いわが家。
昨日とは時差があり1時間違いますが、8時前には目が覚めました。

実はソフィア到着数日前に、同じ宿に連泊するのと、朝食はやっぱり宿で食べる方がすぐに食べられるし結局安上がりでラクなので、ネット上で大人二人分の「朝食」を追加しておきました。

でも、この宿の建物の中には宿泊客以外は誰もいないので、一体どこで朝食を食べればいいのか?そして、そもそも朝食はどういうシステムなのか???

まだ他の宿泊客は寝ているようなので起こしてはいけないと思い、スカイプのチャットで宿のオーナーに朝食についての質問をしますが、まだ朝の8時。もちろん返信はありません…。

9時近くなって、さすがに娘にそろそろ朝食を食べさせないとなぁ…。間が持たん…。と9時過ぎなら、多少の物音なら他の宿泊客も許してくれるだろうと思い、宿のオーナーにスカイプをすると、声の主はわが家が朝食を希望していたことを思いっきり忘れていたよう。
眠そうな声で「宿の従業員の女の子が10分で朝食を持ってくるから。少々お待ちを」と…。

こちらは朝食を待たねばならないので、朝食を食べに外出するわけにもいかず…。
9時過ぎてやっと従業員の女の子が宿にきたけど、もちろん手ぶら…。事情を話すと、携帯でどこかに(多分オーナー)電話をし、「すぐに準備するから」と、どこかに消えました(女の子は、ここの時点で初めて朝食を買いに出かけた模様)。
結局オーナーにスカイプをしてから1時間ほどたってやっと、バナナとパンとヨーグルトドリンクという朝食にありつくことができました。
が、食べ終わった頃には、もう10時過ぎになってました…。朝食待ちで朝の数時間が無駄になってしまった…。なんだかなぁ…。

2014年8月30日土曜日

【子連れでブルガリアの旅】ついに旅も後半戦!スコピエから首都ソフィアへ。

22 August 2014

今朝は全員7時起床。
優秀、優秀!
8時には宿を出てバスターミナルへ向かいます。
バスターミナルまでは宿から歩いて約10分かからないくらい。わが家の乗るバスは8時半発、スコピエからブルガリアの首都ソフィアまでバスで約6時間の旅です。

再び丹下健三作のスコピエ駅とバスターミナル。

スコピエバスターミナル内部

チケットはオフリドに向かう日に購入しておいたので、後はバスに乗るだけです。でも、バスの中にトイレがあっても使えないことも多いので、念のため娘をトイレに連れて行きました…。

バスは大型の観光バスで普通に快適、その後のバスの中での記憶がまるでないので、寝てたんだと思います。
途中で1回小さな売店兼カフェでお手洗い休憩休憩がありましたが、ちょうどお昼時だったので、お昼ご飯になりそうなものを買おうと売店を覗いてみます。でも、あるのはスナックとかラスクとかのみ、バナナやリンゴすらなく、ご飯になるようなものは皆無でした。とりあえずラスクと飲み物を買いましたが、スコピエーソフィア間のバスに乗る際は、乗車前に食べ物を手に入れておきましょう…。

ソフィアのバスターミナルに到着したのは、マケドニアとブルガリアは時差が1時間あるので午後3時前くらいでした。
久しぶりに都会に戻って来たなぁって感じの色々な設備が整った大きなバスターミナルでした。ついでにバスターミナルの隣にあるソフィア中央駅に行って数日後のソフィアからルーマニアのブカレストへ行く夜行列車の切符を買いに行きます。

ものすごく大きく雄大な建物のソフィア中央駅ですが、半分は工事中…。
中は薄暗くて、旧共産圏の名残を感じます。おまけにブカレスト行きの国際列車のチケットを買える場所がものすごくわかりにくい!

国際列車のチケットは、地階、建物に向かって左側奥のほうにあるRila agency officeで購入することができます。営業時間は8:30-20:20。カードも使えます。

2014年8月29日金曜日

【子連れでマケドニアの旅】スコピエは街全体が銅像テーマパーク 

21 August 2014

スコピエ中心にあるマケドニア広場のライトに照らされる巨大な像。


名残惜しくも今日はオフリドを発たなければなりません。
本当にいい所だったなぁオフリド。宿も含め物価は安いし、水はもちろんビーチがきれい。人も優しいし、食べ物も肉と魚と両方食べれるし…。娘も波のないビーチに毎日行けて大満足。
何でも夏の間、内陸部にある暑さ厳しいスコピエの住人は、このオフリドへと避暑にやってくるのだそうです。
なので、夏のスコピエは人が少なくなって人口が普段の半分以下になるんだとか…。

わが家は、これからそのスコピエへ向かいます。

美味しい朝食を食べてチェックアウトを済ませ、宿のおばさんも「多分大丈夫だと思うけど…」と言うので、結局「なんとかなるか」と10時45分発のバスを目指して、ちょっと早めにバスターミナルに向かうことにします。

宿のおばさんにタクシーを呼んでもらい車を待っていると、同じ宿に宿泊していたスペイン人カップルもちょうどチェックアウト。どうやら同じバスターミナルに向かうようだったので、「もし良ければ一緒にタクシーに乗りましょう、子どもも居ますが。。」と声をかけました。

このカップルもバスの予約をしていないということだったので(仲間ができた〜!何とかなるな)と楽観的な気持ちになりましたが、しかし話をよくよく聞くと、スコピエに行くのではなくオフリドから数時間の場所にあるビトラに行くとのこと…。スコピエまでのバスの座席が確保できるか、またちょっぴり不安に…。

バスターミナルに到着し、タクシーを降りるのに娘とおたおたしている間に、スペイン人の青年がスマートにお金を先に払ってくれてました。
ダディが「幾らだったかな?」と青年に尋ねると「大した額じゃないし、気にしないで」と。
わが家からタクシーの相乗りを誘ったのに、まるで確信犯?!
悪いなと思いつつ、ありがたくお言葉に甘えることにしました。

ママと娘が荷物を見張っている間に、ダディとスペイン人の女子は、それぞれバスチケットを買いに窓口のある建物の中へ消えて行きました。
ちょうどバスの出発が集中している時間帯なのか、窓口は結構な混みようです。
スペイン人の女子は10分後に出発のチケットを無事確保。わが家も10時45分発のチケットをゲット!ホっとする間も無く、スペイン人カップルは、「さよなら、良い旅を!」と言葉を交わすと慌ただしく去って行きました。

2014年8月28日木曜日

【子連れでマケドニアの旅】オフリドから行く世界で一番美しいスヴェティ・ナウムのビーチ 

19 August 2014

オフリド2日目の朝食は、宿のブレックファーストルームにて。
テーブルの上は、チーズやハム、卵、それから 新鮮なフルーツと野菜、パンやシリアル類にヨーグルトと山盛りです。
特に宿のオーナーが飼っているハチから採ったという100%パーセントピュアハニーは
味が濃厚ですごく美味しかったです。


自家製のハチミツをイチジクの実のドライフルーツ(こちらも自家製)とナッツにかけ、
ヨーグルトに混ぜていただきました。

お腹もいっぱいになり、今日は宿のオーナーがオススメしてくれたアルバニアとの国境近くにある小さな村、スヴェティ・ナウムへ行くことにしました。
街の中心にあるオフリド港から船で2時間弱(往復10ユーロ。夏期のみ運行、バスもあり)の場所にある村です。

スヴェティ・ナウムの水は一切の濁りも見られないほどに素晴らしい透明度の高さです。もちろんゴミなんか全くなしです。
石ころのないきれいなサンドビーチで、波が全くなく穏やかな浅瀬が続く波打ち際。
そして無色透明の湧き水で満たされたキラキラ輝く水面 …。

水の透明度の高さは写真でもわかるほど水底がはっきり見えます。


この水の透明感はハンパない…。


それはもう本当にうっとりするほど美しく神秘的で美しいところでした。

どちらかというとビーチホリデー派ではないわが家ですが、これまでに子連れでビーチへは何箇所か行っています。
その中でも、オフリドの東にあるここは湖なのでカラフルな熱帯魚やサンゴが見れたりはしませんが(黒い魚はいっぱいいるけど)スヴェティ・ナウムは今までの中で間違いなく最高のビーチです。

オフリドの街自体もそうなのですが、スヴェティ・ナウムののんびりと落ち着いた雰囲気と、変に観光化されすぎていないところも好感度がかなり高しです。

絶対オススメ。
機会があれば是非行ってみてほしいです。


【子連れでマケドニア】ぜひ行きたい!子連れで楽しめる世界遺産オフリド

20August 2014

オフリド滞在3日目です。
今日はオフリド滞在最終日なので、近場で街の散策をする予定です。
午前中は宿近くの美しい教会たちを訪れ、その後、街に行ってランチ、そして忘れてはならない明日のバスの予約をし、あとは娘の一番の楽しみ「ビーチ」に行ってテキトーに過ごそうということに。

バラの花が綺麗な聖ヨハネ・カネヨ教会

朝食を食べながら、つくづく「オフリドまで来て良かったよね」と話します。
特にクロアチアあたりから移動が多く、のんびりと1箇所に滞在していなかったせいか、
ここオフリドに久々の3連泊でリラックス。毎日ビーチに行ったり街の中を散策したり、できれば1週間くらい滞在したいなぁ…。

そんなのんびりとした雰囲気のオフリドも、最近インド人の投資家がオフリド湖畔の村にドバイにも負けない7つ星高級リゾートホテルを建設しようとしているのだそうです。
もちろん、宿のオーナーはじめ、地元の人は大反対です。
確かに、7つ星高級リゾートが建設されることによって新たな雇用を生み出し地域の経済活性化に繋がるのでしょうが、こののんびりとした感じは観光開発されることで変わってしまうでしょう。

人も素朴でのんびりとしたこの雰囲気を味わいたいなら、

さあ、今のうちにオフリドへ!

2014年8月27日水曜日

【子連れでマケドニア】プリシュティナからオフリドまでバス旅行  

18 August - 19August 2014

世界遺産マケドニアの避暑地オフリド



プリシュティナから乗ったバスは、わが家の最初の目的地マケドニアの首都「スコピエ」を目指して走ります。
プリシュティナからスコピエまではバスで約2時間の道のりです。

国境に差し掛かると、パスポートコントロールのオフィサーがバスに乗り込んできました。バスの乗客のパスポートを一つ一つチェックしていきます。
し〜んと静まり返った車内。みんな何の問題もなくパスポートが返されていきますが、ある家族のところでオフィサーが立ち止まりパスポートを凝視…。

バスの車内に緊張が走ります。

3人の子連れのお母さんにオフィサーが何やら険しい顔で質問します。
言葉はわかりませんが、どうやら一番小さな女の子のパスポートの期限が切れているよう…。
お母さんは何とかならないかと一生懸命色々言ってみていますが、残念ながら期限切れのパスポートはどうにもできないのは、私にですらわかります…。

お母さんはやるせなさそうにバスを降り、オフィサーに連れられ別室へ。
残された子供3人とおじいさんとおばあさんも、突然の予期せぬ出来事に慌てた様子…。

やがてお母さんは戻ってきて、おじいさんとおばあさんに早口で何かを伝えながら、娘3人の手を引いて、どうしようもないと開き直った様子でバスを降りて行きました。
バスに残されたおじいさんとおばあさんはかなり動揺しています。

おじいさんとおばあさん、そして残りの乗客を乗せたバスは国境を越えます。
入国審査を受けると、おばあさんはおそらく入国できなかった娘とでしょう、携帯で二言三言話し、バスがマケドニアに入ったところでおじいさんとおばあさんは、降りて行きました。
きっと家族旅行は中止になったのでしょう。どうやって家路につくのでしょうか…。

パスポートの有効期限だけでなく、残存期限、残りの白紙のページには要注意です…。
特に20歳未満の子供のパスポートは有効期限(5年)が短いので
うっかり更新し忘れに」注意ですね…。

その後、残りのみんなを乗せたバスは無事にスコピエに到着。
わが家はバスのチケット売り場に直行し、オフリドまでのバスチケットを買います。
往復の方が安いと聞いていたので往復チケットを購入しました。
なるほど、確かにちょっと安い。

2014年8月26日火曜日

【子連れでコソボの旅】なんだかやけに人工的な街、プリシュティナ

17 August 2014

今日は次の目的地『プリシュティナ』へ向かいます。

一都市1泊が続くのでちょっと疲れますが、さいわい各都市間の移動時間はそんなに長くないので、なんとか乗り切れるでしょう。でも、ここプリズレンはもう1泊してもう少しぶらぶらしてみたかったかも。

まずは、宿の朝食を食べて、チェックアウト。
宿のおじさんに「プリシュティナ行きのバスはどこで乗ればいい?」と質問してみるも、イマイチ言ってることが分かりません。河沿いでバスに乗れるぞ?というようなことを言っているらしいので、荷物を持って一応川沿いに出てみます。
が、バス停らしきものはないし、待ってる人も見あたりません。
よくわからないままバスを待つのも心もとないので、「バスターミナルにとりあえず行こう。」と川沿いを歩いて行くと、タクシー乗り場のような場所があったので、迷わずタクシーを拾ってバスターミナルへ向かうことにしました。

バスターミナルは昨日バスを降りた場所の近くにありました。プリシュティナへは30分ごとにバスがあり、約2時間の道のり。10〜15分ほど待っていたらバスがやってきました。
バスはやはり先ほどの川沿いを通り、乗客を数人乗せていきました。
でもバス停らしきものは見当たらなかったので、やはり始発のバスターミナルから乗って良かったと思います。

プリズレンのバスターミナル。1番線がプリシュティナ行き

窓から景色を眺めたりしていたら、あっという間にプリシュティナに到着です。
同じバスの乗客は、迎えの車が来ていたり、ほかのバスに乗り継いだりで、タクシーにささっと乗り込んで、蜘蛛の子を散らすようにいなくなってしまいました。

プリシュティナのバスターミナルは、どうやら街の中心から少し離れたところにあるようで、街までは歩くと20〜30分かかるとのこと。
ここでも迷わず、ブラブラしている運転手を捕まえてタクシーに乗ります。今夜の宿に着いた時にはちょうどお昼時、12時を過ぎていました。

残念なことに、今回の宿は大ハズれ
12時すぎてるのに掃除はしてなければ部屋も準備できてないし、スタッフは宿泊手続きをよくわかってないっぽい。
よく言えばイージーゴイングなんでしょうが、典型的なパーティーホステルだったようです。
バスターミナルに近い所で、屋外にある共同エリアが広いから娘を遊ばせるのにいいな。と思って予約したんですが、共同エリアはバーになっていたので、きっと昨晩は遅い時間まで盛り上がったんでしょう。昼過ぎなのに、スタッフはまだ眠そうです。

宿泊者のレビューを改めて読んでみたら、ガーン。「パーティホステル」という投稿がちゃんとありました。レビューを全部読みきってませんでした…。
とりあえず1泊だけなので我慢しましょう。場所的には、街の南端にあり中心部までは歩いて10分くらいと便利なところでした。

2014年8月25日月曜日

【子連れでコソボの旅】プリズレンまでの道のりで人の情けが身にしみた。 

16 August - 17August 2014

わが家のバルカン半島の子連れ旅も中盤に差し掛かりました。
暑くてちょっとバテ気味だったアドリア海沿岸の国々から離れ、今度はまた内陸の国に戻ります。

今日は色んな人のご厚意を受け、本当に助かった!1日でした。

この日の朝は、朝6時のコソボのプリズレンに行くバスに乗るために5時半頃レセプションに行きチェックアウトします。

レセプションのお兄さんは、眠そうながらも笑顔で「何か飲んでいったらどうですか?」というので、お言葉に甘えてコーヒーを入れてもらうことにしました。
カフェイン投入で目が覚めました。

急いでコーヒーをすすり終え、歩いてすぐ5分もかからない集合場所に行くとすでにプリシュティナ行きの大型観光バスが待っていました。わが家は、このバスに乗り途中、プリズレンで下車する予定です。荷物を預けバスに乗り込みます。
満員とはいきませんが思ったよりも人が乗っています。

プリシュティナ行きのバスは定刻通り6時ぴったりに発車しました。ティラナからプリズレンまでは、新しく建設された高速道路を通っておおよそ3時間半の予定ですが、バスの中では、前の座席に座っていたアルバニア人の女性たちが娘の遊び相手をしてくれたので、あっという間に時間がすぎました(ご厚意2)。
子連れ旅で、ちょっと子どもの相手をしてくれる大人がいると本当助かる!

アルバニアとコソボの国境近く。素晴らしい眺め。

ちょうど2時間ほど過ぎたところで、アルバニアとコソボの国境付近の湖のそばにある素晴らしく眺めのいいサービスエリアで休憩時間となりました。

娘をトイレに連れて行き、途中同じバスのお姉さんが娘と記念撮影。
その後、食べそびれているママとダディの朝食を買いに行こうと娘の手を引いて売店に向かいます。娘の分はパンなど食べるものを持っていたのですが、親の私たちは何も食べるものがなかったのです。

袋に入ったクロワッサンを買おうとレジに並び、やっと順番が来たと思ったらお店の人は英語が全く通じません。
しきりに何か訴えているのですが、何を言っているのかまったくわかりません。

「???」

となっていたところ、ちょうど隣に立っていた同じバスにいるアルバニア人の若い女性が通訳をしてくれました。英語がわかる人がいてよかったー。

どうやら、10ユーロ札を出しているいるに私に、支払いにはアルバニアLEKとユーロも使えるけど「ユーロだと今お釣りがない」とのこと。
ママのお財布の中を見てもユーロの小銭はなし。もちろんアルバニアのお金も持ってません。

バスの中に残ったダディに小銭をもらいに行かなければなりません。そんなに遠い距離ではないものの娘の手を引いて戻るとなると時間がかかります。

刻一刻と迫るバスの出発時間…。
同じバスの乗客はどんどんバスに戻っていきます。

ダメモトで、その通訳してくれた女性に「バスに小銭を取りに行く間、ちょっと娘の面倒見ててもらえませんか?」と言ってみます。

「いいですよ!」と快く引き受けてくれました。
ひょっとして、娘も「一緒に行くぅ〜」というかな??と思いつつ、娘に「ママ、急いでお金を取ってくるから、このお姉さんと一緒にココでちょっと待ってて、絶対に動いちゃダメよ!!」と言うと、子ども心に、何となく一大事なんだと思ったのか「コクン」とうなずくので、慌てて走ってバスに帰り、ダディから小銭をひったくるようにしてまた売店に走って戻ってきました。

2014年8月23日土曜日

【子連れでアルバニアの旅】ティラナの無料ウォーキングツアーに参加

15 August  2014

アルバニアのベラットで迎えた朝。 7時には起床し身支度をして、予約しておいた8時にブレックファーストルームへ向かいます。

品の良いインテリアでまとめられた部屋の中央に大きなダイニングテーブルがあり、その上にはアルバニアの美味しいパン(白チーズ入りのパンなど)各種、手作りのジャム、フルーツが山盛り、そして大きなポットにはたっぷりのコーヒーが用意されていました。プラスおばちゃんが目玉焼きをその場で調理してくれます。

2014年8月21日木曜日

【子連れでアルバニアの旅】世界遺産「千の窓」の街ベラット 

14 August - 15August 2014


ベラット 夕方の風景

今日は、アルバニアにあるベラットという世界遺産の街へ1泊旅行へ。
首都ティラナの宿で朝食を食べて一度チェックアウトし、明日また同じ宿に戻って来るので、1泊分だけの荷物を小さくまとめ、スーツケースを預かってもらうことに。

バス停、そしてバスの時間が存在しないというアルバニア。
宿のおじさんに「ベラットへ行きたいのだけど…」と聞くと、ここからバスにのれるはず。と地図に印をつけてくれました。

かんかん照りの刺すような暑さの中、子連れで歩くにはちょっと遠い距離のようだったので、宿前からタクシーに乗車。
「ベラット行きのバスが出てるところまで」とお願いすると、「バス?ミニバス?どっち?」と聞いてきます。
バスだと400Lekで3時間、ミニバスだと500Lekで2時間ほど、料金はバスのほうが多少安いが時間がかかる。
というので、時と場合によっては「スピード」を優先したほうがいい子連れ旅。そして、一泊二日と時間も限られているので、現地に早く到着できそうなミニバンに乗ることにし、その乗り場まで連れて行ってもらうことにしました。


タクシーは街中を抜け、市場などがある通りの反対側にある『えっ、ここ??』というような空き地、むしろ工事現場みたいな場所の前で降ろされました。
運転手さんは親切にもベラット行きのミニバスを探してくれて、「あれに乗れ!」と言われたままバンに乗り込むと、車内にはすでに数人が座っており、我が家の他にあと2−3人乗車すれば満席で出発というところでした。

バンの客引きのおじさんは、「ベラット、ベラット〜!」と叫ぶと一人、また叫ぶと二人、と15分くらいで全座席の9席が埋まって発車しました。


出発時刻は、9時15分くらい。
バンは猛スピードでティラナ市内を抜け、どうやら海沿いの街Durres方面へ向かっているようです。その後、Durres市内に入る手前で道を折れると南へと向かい始めます。
この頃から道路が詰まり始めました。道路の状態も悪くなり始め、自然渋滞なのかと。
バンの中は、もちろんエアコンなんて効いておらず、窓全開。わがやは一番後ろの席に三人並んで座っているため、窓を開けていてもその恩恵に全く預かれていません。おまけに渋滞なので、風が全く入ってこない…。
灼熱地獄の中、『あぁ暑い…。このままいたら熱射病になるんじゃないだろうか…』と思い始めた頃、やっと渋滞を抜け、出発から約2時間半でBeratの街の中に入ってきました。

バンの中で伝言ゲームのように前の人から「どこで降りるんだ?」というようなことを聞かれたので、取りあえず、宿の住所をメモした紙切れを見せながら、住所を呪文のように何度も唱えてみました。
すると、また伝言ゲームで前の方に「X&%#¥+」と戻っていき、しばらくすると「ここで降りろ」と、どこだか全くわからないところで車が停車し、家族3人降ろされました。
降りる間際に念押しで、また宿の住所を唱えたら、「そうだ」とうなずくので、宿近くなのは間違いないのでしょう。

しかし、詳細な地図も持ってなければ、今どこにいるのかすらもわかりません。
どうしたものか、と途方に暮れながら、近くにいる人にまた宿の住所を見せてみます。
すると「あっちだ」と通りを指差します。その人の言葉を信じて言われるがまま歩いて行ってみると、ありました!!
宿のある通りが。
ところが、丘の方に向かって石畳の坂を歩いていくと、また道に迷います。またその辺にいる人を捕まえて、今度は宿の名前を言って場所を聞くと、もと来た道の方を指差します。どうやら、ちょっと行き過ぎていた模様。

そんなこんなで、やっとこ宿を探し当て、大きな木のドアを開けて中に入ってみると、掃除機の音はしますが、呼んでも誰も出てきません…。

時計を見ると、もう12時過ぎ。いずれにしても、チェックインの2時まではまだちょっと早いので、生乾きだった洗濯物だけ、軒下の洗濯ロープの端に干させてもらい、幸い荷物も少ないので、荷物は持ったままランチを食べに行くことにしました。

さっき登ってきたばかりの坂を下ると、ツーリストインフォメーションらしきところがあったので、ダディが街の地図をもらいに入ります。
ついでにランチのおいしいレストランも聞いておいてくれました。
グッドジョブ!
改めて地図を見てみると、宿は街の中心部にあるとても便利なところのようです。



ベラットの街を二分する川にかかる橋を渡り、対岸にある聞いてきたばかりのおすすめのレストランに入ります。
ホテルに併設されたとても品のいいレストランで、他にも宿泊客らしき人たちが食事をしていました。

渡されたメニューから、ウェイターさんオススメのムサカとサラダをチョイス。ホテル・ムサカっていうだけあって、ムサカがお店のシグネーチャーメニューなんでしょうね。

これでも半分食べた後のムサカ
で、このムサカが、今まで食べた中で、史上一番の美味しさでした。
一番上のレイヤー部分が、ものすごくふわふわ♡そして優しい味。
美味しすぎて、もう一つ頼もうと思いましたが、結構ボリュームたっぷりで断念。
ちなみに、ホテル・ムサカは、ベラット市内では最高級ランク。
ですが、アルバニア価格なので、ツイン/ダブルでも50ポンドほどかと。

対岸のわが家の宿がある丘の方を見渡すと、2005年に世界遺産に登録された歴史地区が見えます。
丘の斜面には、オスマン帝国時代に建てられた細長い窓がある白い建物がたくさん並び、丘の頂上にはベラット城の城壁が見えます。


写真では伝えきれませんが、これがあの「千の窓」と呼ばれる素晴らしい景色です。

お腹がいっぱいになったところで、チェックイン時間の2時少し前になったので宿に戻ることにしました。
いずれにしても日中は暑過ぎ…。

大きな木のドアをまた開けると、風情溢れる白い建物の中から明るく陽気な宿のオーナーが出てきました。


英語がほとんど通じず、何故かイタリア語がペラペラの宿のおばちゃんです。
娘を見てベッドがどうのこうの言っていますが、イタリア語なのでイマイチよくわかりません。
ママが、必死に知ってるイタリア語の単語を拾い聞きして、話を推測してみたところ、どうやら娘のためにベビーベッドを用意してくれる??ということを伝えたいらしいのですが、やたらと『ピッコロ(小さい)』という言葉を連発しています。

一体何が小さいんだろうか?
娘?
ベッド?
部屋?

『はて、なんのこっちゃ???』と困っていたら、たまたま側にいた宿泊客のイギリス人女性がイタリア語を話せたので、助け舟を出してくれました。
どうやら娘に「娘にはちょっと小さいかもしれないけど、ベビーベッドを用意してくれる。」ということでした。

古い建物を改装した部屋は、まるで誰かのお部屋に通されたようなインテリアで、とてもアットホームな雰囲気でした。本やら古い腕時計などが無造作に飾られていて面白かったです。

ちなみに、この30代前半くらいのイギリス人女性は、お母さんと一緒にアルバニアを母子で旅行中。
おそらく60代全半とお見受けするお母さんが「明日は私がレンタカーを運転するのよ」と、とてもハリきっていました。やるなぁ、お母さん!子どもが大きくなってからの母子での「子連れ旅」もなかなかいいもんですね。わが家にもいつかそういう日が来るのかな…。

少し涼しくなるまで、軽く洗濯をしたりして部屋の中で過ごすことにしました。部屋のテラスには、ブドウの木が茂り、その下にベンチがあったので、木陰でお茶を飲みながらのんびり過ごしました。
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日光もちょっと和らぎ始めた午後4時頃、城壁のある丘の頂上まで散歩することにしました。
徒歩10分程度だというその道のりは、長年の月日を経てつるつるになった白い石畳が続きます。
つるんと滑らないように気をつけながら、たわわに実ったぶどうや民家を覗いたりしながらお城を目指して坂を登ります。

なぜか今、階段を昇るのが大好きな娘。
娘は、丘の斜面沿いに積まれた階段状のブロックをずっと登って行ってくれたので、抱っこをせがまれず助かった。。。

表面がつるんつるんの石畳。気をつけないと滑ります。

頂上まで続くこの階段状の壁

たわわに実るブドウ

丘のてっぺん付近には大きな城壁があり、その中には小さな集落がありました。
その城壁に囲まれた集落には、現在でも地元の人が住んでいて、民家の他にレストランや小さな食料品商店などがあります。
露天に並べられたお土産屋さんを見たりしながら、Onufri博物館の方へ。

Onufri博物館のある1797年に建てられた教会の中に入ります。
教会の内部は全体的にとても保存状態がよく、博物館によくある立ち入り禁止のロープや展示の説明などがないありのままの姿なので、まるで16世紀から時が止まっているような不思議な感覚になりました。

城壁入り口

城壁内にも集落があり、現在も地元の人が生活しています。

お土産やさん

フォークロアなハンドメイド刺繍のテーブルクロスや衣類

教会内部。素晴らしい彫刻と壁画

Onufri博物館入り口

薄暗いからか、それとも古いせいか?
おそらく両方だと思いますが、めちゃくちゃ怖がりの娘は、こういう場所が大の苦手。コワイから「早く出たい」とうるさいので、ママとダディは交代で中を見ることにしました。
で、娘とママが外に座って日本語で話していたら、日本人の男の子が『日本人ですか?!珍しいですね、こんな場所に…』と話しかけてきたので、お互いあいさつをしました。
まぁ確かに、子連れでアルバニアまで来る人は、あまりいないかもしれませんね…。

ここの博物館には、16世紀に活躍したアルバニア人の画家Onufriの作品が展示されているのですが、こちらもどれも保存状態がよく、どれも最近描いたのではないかというくらい色が鮮やかでした。


丘の上からベラットの街を見下ろします

博物館を出て路地を歩いていたら、どこからか『マダァ〜〜ム』という声がします。
声のする方を見てみたら、頭上にある窓からおばあさんが「おいで、おいで!」と手招きしているのが見えました。
「コーヒーを飲んでいかないかい?」というようなことを言っています。
ダディと「行ってみる?」と、おばあさんの指差す方へ行ってみると、壁に大きく手書きで「カフェ」と書いてあったので、半信半疑ながら入ってみることにしました。

おばあさんがドアから出てきて「こっちだよ」とお家の中へ入ります。ドアを入ると右手にキッチンがあり、その隣の小部屋に入るとおばあさんの家のテラスに出ました。
何てことない自宅のテラスでしたが、とっても素晴らしい眺め!

『素晴らしい眺めだね〜』と景色を眺めていると、おばあさんがテラスにある椅子に座るようすすめてくれ、部屋の中に戻りスイカを持ってきてくれました。

訳がわからないまま、とりあえず出されたスイカを食べながら、なおも素晴らしい景色を見ていると、今度は、おばあさんの手作りだという自家製ジャムを小皿に少しとコーヒーを持ってきてくれます。
おばあさんも一緒に座って、単語を並べながら身振り手振りで会話を試みます。
が、少ないボキャブラリーだけで会話がそんなに続くハズもなく…。

しばらくすると、おばあさんは部屋の中に何かをしに入ってしまいました。
わが家は素晴らしい景色を眺めながら、おばあさんの淹れてくれたコーヒーを飲んでいでいると、今度は、イタリア人のカップルが、我が家と同じように、やはり半信半疑でバルコニーにやってきました。

おばあさんが、彼らの3コースのコーヒーを用意している間、このカップルとしばし談笑。
彼らは、イタリアから車で船でアルバニアに渡ってきたそう。地図を見ると、海を挟むもののイタリアとアルバニアは距離的にもの凄く近いんですよね。なるほど、イタリア語を解するアルバニア人が多いのも納得です。
カフェのおばあさんも、英語よりイタリア語の方が理解できてそうでした。

ちなみに、このカップルもおばあさんの謎の自宅カフェに騙されやしないかと半信半疑でやってきましたが、子連れのわが家がいるのを見て安心した模様です。
確かに、普通のカフェのようなきちんとしたメニューのある店構えではないので、最後に法外な値段を請求されたらどうしよう?というハプニングを考えなくもありませんが、今回はダディの危険察知レーダーが反応しないので大丈夫でしょう。

実際、そろそろ行こうかと、おばあちゃんに「おいくらですか」と聞いたら「2ユーロ」だと。
多分言い値でしょうが、スイカ、ジャム、コーヒーを飲んで、三人で2ユーロです。そうだ、娘はジュース飲んだわ。
思いがけなくおばあちゃんの自宅カフェでのんびりしたあとは、もと来たツルツルの坂を下り、今度は夕食を食べに行くことにしました。

日が陰り始めたベラットの坂道をどんどん下って行くと、反対側から3人の観光客らしき人たちがやってきます。どこか見覚えのある女の子…。

「ハッロォ〜!!また会ったね!!」

数日前にブドバからティラナへ来るバンで一緒だったアメリカ人の歯科医の女の子でした。
彼女は今日ベラットに到着したらしく、ここに何泊かした後、もっと南の方へ行ってみるとのことでした。ちなみに、ティラナからは400Lekのバスで来たそうで、エアコンが効いた大型の観光バスで、とても快適だったそうな…。
明日はバスでティラナへ戻ろう…。


また橋を渡って川を超え、お昼を食べたホテル近くの川沿いにテラス席がある、千の窓の風景が良く見える眺めの良さそうなレストランがあったので、そこに入ることにしました。

わが家がテーブルに着いた夜7時頃は、まだ外も明るく人もまばらだったので、窓際の眺めのいいテーブルに座ることができました。
そのうち日が暮れるにしたがって、どんどんお客さんが増え始めましたが、食事をしている人はほとんど見かけず、食事しているのは明らかに外国人観光客という感じです。
お客さんの大多数は、スカーフをかぶったイスラム系の人達で、男性はほぼコーヒーを飲み、女性と子供は、パフェやアイスクリームを食べていました。


夕食を食べている間に日がどんどん落ち始め、食事が終わった8時過ぎ頃にやっとあたりが暗くなり始めました。
その頃までには、お店は大盛況。来た時はガラガラだった店内も出るときには満席となっていました。

ふと気がつくと、さっきおばあちゃんの自宅カフェで会ったイタリア人カップルがやってきたので軽く手を上げてあしさつしました。
お互いの旅の無事を祈って一言声をかけてレストランを後にしました。

日が落ちた夜のベラットは、丘の斜面にある千の窓に灯がともり、昼間とはまた違った風情がありました。日も沈みだいぶ涼しくなったので、もっとゆっくり夜景を楽しみたいところでしたが、残念ながら子連れの旅ではそうも言ってられません…。


10分弱ほど歩いて宿に戻った時には、すでに夜の9時近くなっていました。
4歳の娘にとっては、ちょっと夜更かしの日でした。


***子連れ旅情報***
アルバニア/ベラット
街の子連れに優しい度 ★★
石畳の上をバギーで丘の上へ行くのは大変そう。ただ登りきってしまえば、路地裏散策などが楽しめます。ベラットには特に子ども向け施設はないけれど、小さい街ながら博物館やアートギャラリーなどもあるので、1日色々と楽しめます。

バス料金:子どもは無料。(子ども料金の年齢は未確認)
子連れアクティビティ充実度★★
特に子ども向けにアレンジされた施設やアクティビティはありませんが、自然を満喫できます。
子連れ食べ物充実度★★
ギリシャ、トルコ系の食べ物、イタリアンが充実しています。

赤ちゃん用品の充実度(手に入れやすさ)
※未確認ですが、オムツなど探すのが大変かも?なるべく持参したほうが良さそう。


宿泊:

Kodiket Inn


宿の子連れに優しい度★★
英語よりもイタリア語がよく通じるオーナーを始め、皆んな面倒見が良く親切、とっても家庭的な宿。17世紀の建物を改装した施設は、特にチャイルドフレンドリーではありませんが、リクエストすれば、ベビーコットの用意をしてくれます。
朝食(たっぷり)付きで、お値段はかなりお手頃。わが家がステイしたのは小さい方の部屋でしたが、ちょっとアップグレードして大きい部屋に泊まることを是非おススめします(ちらっと覗いて見たら、天井が高くとっても素敵な部屋でした)。
WIFIもバッチリ繋がります。


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2014年8月20日水曜日

【子連れでアルバニアの旅】直通ミニバンで国境越えも楽勝!モンテネグロのブドヴァからティラナへ 

13 August 2014

昨日の夜、ヤキモキしながらも無事に確保できたミニバンサービスの3座席。これでヨーロッパ最後の秘境といわれるアルバニアの首都ティラナまで乗り換えなしで一気に行くことができます!
実は今回の旅で一番楽しみにしている国のひとつがこのアルバニア。1991年まで鎖国していたとか、ネズミ構で国家経済が破綻したとかの情報以外はあまりなく、調べても謎は深まるばかり。一体どんな国なのでしょうか???

モンテネグロのビーチタウン、ブドヴァで迎えた最終日の朝は、6時半起床。身支度をして荷物をまとめ、またもや昨夜遅くまで飲み明かしソファーで就寝中の若者たちの間を忍び足で「そぉーっ」と通り抜け、7時半前に宿を出ました。 宿のすぐ近くにあったベーカリーで朝ご飯を簡単に食べ、8時15分には昨日教えてもらった集合場所へ到着。すでに数人の旅行者らしき若者がいたので「ティラナ行きのミニバン待ちですか?」と聞くと、「そうだよ」というので、安心して荷物を降ろしました。

ミニバンは集合場所に到着するとすぐにやってきました。
モンテネグロ人のドライバーの男の子が手際よく皆んなの荷物をバンのトランクに積み込み、予定通り8時30分きっかりには出発です。我が家3人の他には、元歯科医のアメリカ人の女子一人のみ。行く先々で歯科ボランティアをしながら世界旅行中だそうです。
乗客が少ないので、ミニバンはゆったり広々。おまけに車両は新しくエアコンもバッチリ効いてます。公共バスに比べれば値段は張りますが、子連れで荷物を持ってバスをいくつも乗り継いで行くよりも何百倍もいい!

歳の頃20代前半くらいかと思われるドライバーの男の子によると、ミニバンはブドヴァを出発すると、山の方を抜けてモンテネグロの首都ポドゴリカで他の乗客を拾い、シュコダル湖のあたりでモンテネグロとアルバニアの国境を越え、アルバニアのシュコダルという街で休憩するとのことでした。時間があればそこで遅めの朝食(または早めの昼食か)を取る時間を設けるとのこと。その後、ティラナへ向かい、スムーズに行けば到着予定時刻は午後1時くらいだそうです。

ミニバンサービスのブドヴァからティラナまでの道のり

ブドヴァを出発してすぐ、峠の頂上に来るとドライバーの男の子が腕時計をチラっと見て、「時間にちょっと余裕あるから…」と眺めが素晴らしいベストスポットで10分ほどバンを停めてくれました。山の上からアドリア海沿岸を眺めます。

眼下には、2011年に開業したあの憧れのアマンリゾートがあるスヴィティ・ステファン島が見えました。
一生に一度は泊まってみたいアマンリゾート。島内に泊まると一番安くても950ユーロかぁ…。しかも10月から4月はクローズだそう。
今度ブドヴァに来ることがあれば、こういうところに1週間くらい泊まってのんびりしたいものですなぁ…。来世に期待するかぁ…。

左手に見えるのがスヴィティ・ステファン島。対岸右側がブドヴァの街。


ミニバンは、ブドヴァを出発して予定通りのちょうど1時間くらいでポドゴリカに到着しました。ここでオーストラリア人の女の子2人組を乗せて出発です。これでティラナ行きの乗客は全員揃ったよう。

シュコダル湖のそばを通り抜け、車に乗車したまま入国審査を終え国境越えると風景は一気にアルバニア色でいっぱいになります。
ロバの引くカートが車道を走っていたり、道ばたにトウモロコシを売る露店が出ていたり。国道沿いにアルバニアののどかな風景が延々と続きます。

また、道の両端には建設途中で放置されている住居がたくさんありました。
中には1階部分だけ完成し現在居住中で、2階以上は鉄筋むき出しで思いっきり建設途中のまま放置されてる建物なんてものもあります。なんなんでしょう?! 例のネズミ講がはびこって経済破綻した時の名残でしょうか。
なぜかぬいぐるみが軒先から吊り下げられている家を何軒も見ました。
なんなんだろう?!魔除け??

モンテネグロのポドゴリカからアルバニアのシュコダルをつないでいるこの欧州自動車道も10年ほど前に建設されたばかりだそうです。

こんなのどかな風景が見られるアルバニア。


ロバやトウモロコシなどを横目にさらにのどかな風景を見ながら走り続けると、予定通り1時間半後にシュコダルに到着。
ロザファ城のふもとにある広大な敷地の中にあるとても気持ちのいいレストランのガーデンで遅めの朝食をとります。

とはいえ、子どもがいるわが家はすでに朝食を済ませており、ランチを食べるにはまだちょっと早いかな?という微妙な時間だったので、スナック程度にドライバーさんおススメのピザを1枚頼み家族3人で分けて食べました。
それにしても、アルバニアに入って物価が一気に安くなりました。モンテネグロ人のドライバーの男の子も「アルバニアは物価安いからね〜」というので、どんだけ安いのかとワクワクしていたら! 本格的なおいしいピザ1枚とコーヒー、オレンジジュースを頼んで、なんと5ユーロしませんでした。
思わず叫びました。

『やっやすぅ〜っっ!』

シュコダルはアルバニアの地方にあるということもあるでしょうが、物価はロンドンの半分以下です。
ちなみにここのお店はユーロ払いも可でした。ドライバー兼ガイドをしてくれる男の子と他の乗客と一緒に緑いっぱいのガーデンでテーブルをともにし、色々お喋りしていたらあっという間に40分ほどの休憩時間が終わり、再びミニバンに全員乗車です。
ずっと車に座りっぱなしだったので、娘がレストランの庭で走り回れてよかったです。

ロザファ城が丘の頂上に見えるシュコダルのレストラン入り口。

レストランの建物へ行くまでの緑のアーチ。

レストラン前庭のテーブル席でランチタイム


そして我が家3人を乗せたバンは一路ティラナへ。
ここまで順調に来ていたバンもこの辺りで事故渋滞に巻き込まれ、13時に到着予定だったのが1時間ほど遅れの14時くらいになりました。
渋滞にハマったバンの中では、私たちの後ろの座席に座ったオーストラリア人の女子二人組が娘の相手をして遊んでくれたので、とーっても助かりました。

太陽がギラギラ輝くうだるような暑さの中、ティラナの中心部にある時計台近くで全員おろされ、ミニバンは折り返しモンテネグロへ行く乗客を乗せて去っていきました。



日陰で私と娘が荷物番をする間、バンで一緒だった女子3人とダディはアルバニアの通貨を手に入れるためにATMへ。
無事にアルバニアのお金を手に入れた後、みんなにさよならを言ってわが家の本日の宿へと向かいます。

宿の場所は、時計台から歩いて10分ほどだったでしょうか。うだるような暑さの中到着した宿は、分譲マンションを利用した宿泊施設でした。ロケーションは、ティラナインターナショナルホテルの裏側ととてもわかりやすい場所で、通された部屋はレセプションとは別棟にある50メートルほど先の入り口を入ったところの建物で、まだ新しくてとてもきれいでした。エアコン付き、そしてそこそこのホテル並みの設備に朝食付きで1泊30£という破格の値段でした。

チェックインした後、部屋に備え付けのお茶を飲みながらちょっとのんびりします。
少し日差しも和らいだ頃、といってもすでに夕方の5時頃になって、やっと行動開始です。宿の近所に散策へと出かけることにしました。
適当に歩いて5分もしないところに活気のないショッピングセンターがありました。今日は早朝からの移動でお疲れ気味なうえ、アドリア海沿岸に到着以来、毎日すごく暑くてちょっとバテ気味なので、大して歩いてませんがここでまた休憩。
娘は、しぼり立てのフレッシュオレンジジュース、大人はコーヒーを頼みました。

クロアチア、モンテネグロと来た後にアルバニアの物価は、冗談抜きでメチャ安です。
驚愕のアルバニア・プライスは、コーヒー1杯が50レック(約0.4ユーロ)。これがアルバニアの平均価格です。
アルバニアの首都ティラナの体感物価価格は、ロンドンのおよそ1/3 といったところでしょうか。
ちなみに、ロンドンのスタバでスタバで一番小さいサイズのアメリカーノの価格はアルバニアの3倍以上、1.95£です(約2.5ユーロ)。




そのまま夕食を食べにいこうということになり、唯一の情報源であるロンリープラネットに載っていた一番近場にあるアルバニア伝統料理レストランへ行くことにしました。

その道すがらインターナショナルホテルの裏あたりに旅行代理店を見つけたので「ウチは男の子二人もいるんだけど、女の子が欲しかったわぁ」という子ども好きな旅行代理店のおばちゃんから、明々後日のコソボの都市プリズレン行きのバスのチケットを購入しておきました。

この旅行代理店の前から朝7時に出発するバスで、プリズレンまでは一人10ユーロでした。宿から歩いてほんの数分の場所なので朝が早い時には便利です。

ちなみにティラナからプリズレンまでは約3時間の旅で、このティラナからプリズレンの2都市を結ぶ道は、まだ新しく建設されたばかりなようで、我が家の当初の計画では、アルバニアのベラットという街からマケドニアのオフリドに抜けようと思っていましたが、調べていくうちに、ベラットとオフリドは地図上での距離は近くても国境越えの交通が不便なアルバニアでは、多少遠回りに見えてもこの新しい道路を通ってティラナからコソボに抜けたほうがアクセスも良く時間も早いとわかり、最終的に大幅に旅行のルートを変更したのでした。

夜ご飯を食べにレストランへと向かう道すがら、街の中央にある公園にあった児童公園を目ざとく見つけた娘を滑り台やブランコでしばらく遊ばせ、その後、途中で見つけたお土産物屋さんで娘にアルバニアTシャツを購入しました。

アルバニアの子どもと遊ぶ。

赤いバックグラウンドに黒いワシの絵。アルバニアの国旗が妙にかっこいい。


レストランには7時くらいに到着しましたが、店内はガラガラ。お客はわが家だけでした。この時間で店内のお客さんゼロって…。ひょっとしてハズしたかも??やっちまったか??と思いつつ、子どものいるわが家にとって「夜7時」はすでにちょっと遅めの夕ご飯を食べました。

とりあえず、お店の人におススメを聞いてグリルしたラム肉とナスのひき肉を詰めたもの、グリークサラダを注文しました。ここアルバニアでは、ラム肉が伝統料理なのかラム肉のメニューが多かったのと、あとはやはり隣国ギリシャの影響かギリシャ風のメニューが多かったです。

Oda restaurant
Rr. Luigj Gurakuqi
Tirana
Albania


フォークロアなインテリアでまとめられた店内

暑い日は地元ティラナのビール!

なんともワイルドな感じの骨付き羊肉。

夕食を終えた時には夜8時過ぎになっていましたが、外はちょうど夕方で日がかげり始めて過ごしやすい気温になっていたせいか、ものすごい数の人が夕涼みで街中にいました。
さっき立ち寄った時には人がまばらだった公園も、夜8時過ぎの時間には子どもからお年寄りまでものすごい数の人がいました。昼間はものすごく暑くて外出もママならないので、こうして暑さが和らぐ日が落ちる頃になってから皆んな外に出て来るのでしょう。
ワーキング・アワーで毎日が動いている先進国とは違って、まだまだ自然環境に合わせて人々の生活が営まれているということなんでしょうね。

ゲキ混みの夜8時の公園。

明日はこの快適な宿を一度チェックアウトし、小さなリュックサックに1泊分の荷物だけをつめ替えてアルバニアの世界遺産「千の窓」と呼ばれる街「ベラット」へと向かいます。
どこからどのようにして行くのか分かりませんが、まあなんとかなるでしょう。
というか、詳しい情報が手に入りにくいアルバニアでは、現地の人に聞かないことには調べようがありません…。

しかし今日はほとんど車の中にいたとはいえ暑い一日でした。湿気がないのがまだ救いですが、本当に暑い…。

***子連れ旅情報***
アルバニア/ティラナ
街の子連れに優しい度 ★★★
ヨーロッパ最後の秘境と言われているだけに物価はヨーロッパイチ安いと思われます。公園には移動遊園地なども(メリーゴーランドなどの乗り物)ありますが、ヘルス&セーフティ(安全性)は??
アルバニアには先進国のような子ども向けの特別な施設はありませんが、街の人々は子どもにとっても優しいです。アルバニアの対岸はイタリアなので、英語よりもイタリア語のほうがよく通じます。

公共交通はバスかミニバス:料金体系は謎でしたが、子どもは無料でした。子どもの年齢を聞かれることもありませんでした。
子連れアクティビティ充実度:★★
特に子ども向けにアレンジされた施設やアクティビティはありませんが、街中はゆったりとした作りなので子連れでも安心して歩けます。
子連れ食べ物充実度:★★
地理上、ギリシャ、トルコ系の食べ物、イタリアンなどが多いです。日本や中国などアジア系のご飯は見かけませんでした。
赤ちゃん用品の充実度(手に入れやすさ):★★
※薬局で手に入れられると思いますが、大きいサイズのおむつや便利グッズなどは見つけにくいかも。

宿泊:

宿の子連れに優しい度 ★★★
オーナーを始めスタッフはみんな親切。特にチャイルドフレンドリーな建物ではないけれど、頼めば色々配慮してくれると思います。
まだ新しくエアコン付き。WIFIもバッチリ。国立博物館まで徒歩5分以内とロケーションも良し。朝食付きでこの値段は破格。ただしエアコンとヘアードライヤー使用で電気のブレーカーが落ちました。。。



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