今日はアルメニアの首都エレバンに向かいます。ここディリジャンからエレバン行きのバスの最終が17時くらい(?)だという事で、その時間までは、宿のオーナーに聞いた近くの修道院を見て、約1時間ほど距離にして7キロ程のハイキングをし、帰りはヒッチハイクをして戻ってこようと思います。
宿をチェックアウトをした後、オーナーの自宅に荷物を置かせてもらい、ディリジャンのバスターミナルにたむろしているタクシーの運転手の一人に声を掛けます。
先ずは、ディリジャンの街から一番近いハガルツィン修道院へ。森の中に建つ建物は、11世紀頃に造られたもの。普通これだけの月日が経つと、石が黒ずんで見えるのですが、石が白くてピカピカ。国外に住むアルメニア人の富豪の寄付のお陰で綺麗に整備されてました。
カーダシアン一家もそうですが、国外に住む大富豪アルメニア人って結構たくさんいるんですね。って事で、次はゴシャヴァンク修道院へ向かいます。
恐らく喫煙のせいのしわがれ声で工事現場にいそうな感じの初老のタクシーの運転手。そんなタクシーの運転手、急に途中の村にある商店の前で車を停めてお店の中に入って行きました。車内でダディと「きっとタバコでも買うんじゃないのぉ?」と話していたら、手には1本のスニッカーズ。娘へわざわざ買ってきてくれたのでした。
ママが娘の耳元で「スパシーバ(ありがとう)って言うんだよ」と突っつくと、娘が「スパシーバ」とやや小さな声で運転席のおじさんにお礼を言うと、初老のおじさんは後部座席を振り返って、顔をクシャクシャにしてものすごく嬉しそうに「どういたしまして(多分)」と返事してくれました。人は見た目によらないとはよく言ったもの。実は、とても子供好きの優しいおじさん運転手でした。
やがてゴシャヴァンク修道院に到着。こちらは12世紀頃に建立された建物で、我が家の他にも観光客が何人かいました。修道院のすぐ近くには、お土産やさんやカフェ、レストランなどがあり観光客相手の商売でそこそこ潤っていそう。
カフェには英語が流暢な人がいたので、ちょっとお茶すると同時に、Parz湖までの道を聞いてみます。そんなに遠くないようです。
でも、
店員:『携帯のGPSあるよね?』
ダディ;「あるけどネットに繋げられない。。。」
店員:『えっ?じゃぁコンパスはあるよね?』
ダディ:「持ってない。。。。」
と言うと「大丈夫なんだろうか?」という顔をされつつ、そのお店の別の人が途中まで連れて行ってくれることに。
距離も近いし、子供でも歩けると聞いていたので何とかなるだろうと出発した我が家。
お店の人はDILIJIANと書いたバッジを娘の胸のあたりにつけてくれました。
村の先にある丘の上の1本道までお店の人が付いて来てくれて、この先は木に結び付けられた赤いリボンが目印だよと言って、丘を降りて戻って行きました。
我が家三人は、赤いリボンを見つけながら、森の中をどんどん歩いて行きます。しばらく歩くと、さっきのお店の人が言っていた、広場のような場所に出てその先に目印となる、赤屋根の小屋を見つけました。ここまでは順調。
広場を横切って、次の赤いリボンを見つけ、またどんどんと森の中の小道を歩いて行きます。緩やかな下り坂が続きます。
時折ヤギの群が草を食んでいる様子を目にしたり、小さな花が一面に咲き乱れている場所があったり。石の下の虫や誰かが焚き火をしたあとを見つけたり、静かな森の中を歩いていると何だかワクワクします。
ところが、人が通って踏み固められた平坦な道だったのが、いつしかブルドーザーがつけた轍でこぼこにになった道に。しーんと静まり返った森の中で、その平坦ではない道に何度も足を取られそうになりながら歩き続けます。
どこか遠くから動物の群れを追う人の声が聞こえてきました。
人の気配を感じてちょっとホッとしていると、森の中からヤギ使いのおじいさんが現れました。「ハロー!」とお互いに挨拶し、さらに歩き続けます。
ダディが「元来た道を少し戻ろう。それが一番確実だ」と我が家は、今歩いて来た道を方向転換。
すると、またさっきのヤギ使いのおじいさんにバッタリ出くわしました。
おじいさんに、宿でもらった地図を見せて目的地の方向である「ハガスティン?」と聞くと、おじいさんの指差す方向は、ひと山超えた向こう側で、我が家が歩いてきたのとは別の方向でした。
完全に方向感覚がなくなってる我が家。。。
ダディが、出発地点の「ゴシャ?」と聞くと、我が家が降りて来た山の少し斜め上を指さします。
腕時計を見ると、すでに午後3時。ディリジャンの街に戻る予定にしていた時間。
山の斜面を這うように登ったりしながら、家族三人息を切らせながら黙々と歩いて行きます。
と、さっき歩いた見覚えのある場所が!
なんの特徴もない山道ですが、なんとなく見覚えのある道を歩き続けると、丘の上の広場を発見!
「助かった!!」心底ホッとしました。
さらに娘が、木の枝に結び付けられた赤いリボンを見つけ、またしばらく歩くとゴシャヴァンクから見えたあの景色が見えて来ました。
無事にゴシャの村に到着....。
一時はこのまま遭難したらどうなるんだろう。とか、
このまま森の中で家族で夜を迎えるのか。とか。。。
走馬燈のようにいろんなことが脳裏を横切りましたが、
帰ってこれて、本当に良かった....。
ちょうどタクシーがいたのでディリジャンまですぐに戻れましたが、
つくづく
山を甘くみたらいかん!!
反省。
*******************
宿に荷物を取りに行った時は、予定を大幅に超え、もう16時半近くになっていました。
とりあえず宿からバスターミナルへ歩いて向かい、バス停で若めの女の子にエレヴァン行きのバスを聞くと、広場の反対の場所側を指さしました。
荷物を持って広場を移動する道すがら、さっき乗った子ども好きのタクシー運転手が、ヒマそうに立っていたので「ハロー!」と声をかけると、「今度はどこまで行くんだ?」と聞かれ、ダディが「エレヴァンまで。でもバスで行くよ。」というと「そうか」と言って娘に手を振ってくれました。
するとまた「どこまで行くんだ?」と、他のタクシーの運転手が声をかけてきました。
「バスに乗ってエレヴァンに行く」と言うと、今度は「エレヴァン行きのバスは、明日までないよ」「もうバスは行っちゃったよ」と。
他の運転手たちも口を揃えて「タクシーしか手段はないよ」と。
最終バスは、17:00すぎまであると聞いていたので、明らかにタクシーの運転手は嘘をついているのがミエミエです。
ダディが広場近くのカフェに入り、お店の女の子にエレヴァン行きのバスのことを聞くと、 親切にネットで時間を調べて紙に書いてくれました。
バスは、どこかを経由してこの広場を17:30分に通過するとのこと。バスはちょうどお店の前あたりに停車するというので、その時間まで、今時のおしゃれなカフェで、その親切な店員さんにコーヒーと小腹の減った娘にパンケーキを頼みました。
ちなみに、ソビエト時代の置き土産、お店の前にある大きな池の水は、干上がっていました。
そんなこんなで、バスの来る時間5分前位になり、お店の前でバスを待っていると、嘘つきタクシーの運転手たちは、「今日のバスはもうないよ」とか「最後のバスはもう行っちゃったよ」とか「タクシーで行ったほうがいいぞ」とか、 口々に言い始めます。
「うざいなぁー」と思いながら、バスが来るのを今か今かとまぅていたら、我が家を遠くから見守ってくれていたのか、さっきの子ども好きなタクシーの運転手が「ほら、来たぞ!」と声をかけてくれ、バスを指さします。
「エレヴァン行きのバス?」と聞くと、おじさんは「そうだ」と大きく頷きます。
嘘つきタクシーの運転手たちは「お前、なんで教えるんだよ?(上客を逃したじゃないか)」という目でおじさんを睨みつけていましたが、我が家にとっては、おじさんは正義のヒーローでした。
おじさんは、 アルメニアの夕方の日に照らされて、輝いて見えました!(ほんとか?)
おじさんのおかげで、アルメニアの首都、エレバンへ向かうミニバスに無事に乗り込 むことができた我が家。
ミニバス車内は、ほぼ満員。
運転手が「観光客だ、みんな詰めてやってくれ!」と車内に呼びかけてくれて、乗客みんなが、ぎゅうぎゅうに詰めて、娘の分の席も作ってくれました。
車内では、おばちゃんが娘にキャンディーをくれたり、「どこから来たの?」とか簡単な会話をしつつ。(言葉が通じないから)
乗客同士は、おしゃべりに花が咲いています。
おばちゃん達が、一人ずつ小さな村で降り行き、車内にゆとりが出てきた頃、前の席に座った若い女の子が英語を少し話せるらしく、バスがセヴァン湖に差し掛かると、「エクスキューズミー、ここがセヴァン湖です。」と、わざわざ教えてくれました。
時間があれば訪れてみたかったセヴァン湖ですが、まさかミニバスが近くを通るとは思いませんでした。車窓から眺めるセヴァン湖は美しかったです。
その後、なぜかセヴァン湖を過ぎたあたりのガソリンスタンドで、運転手の休憩タイムなのか、みんなミニバスから降車。
建物の中でみんなしばし休憩。
前の席の女の子は、ちょうど英語を勉強しているようでした。
「あとどのくらいでエレバンに着くの?」などと英語で話しかけてみましたが、
あまり複雑なことは通じませんでした。
やがて日も暮れはじめ、我が家を乗せたミニバスは、エレヴァンに近づいて来たのか次第に建物の数が増えて来ました。
英語を勉強中の女の子が、「どこで降りるのか」と聞いてくれました。
どうやらバスターミナルが2つあるようで、どちらで降りるのか心配してくれたようです。
どちらかわからなかったので、その子にホテルの住所と電話を見せると、親切にわざわざホテルに電話をかけ、降りる場所を聞いてくれました。
女の子も同じバスターミナルで降りたので、「ありがとう」とお礼を言って別れました。
降りたところからタクシーに乗って、今日、宿泊するホテルへ向かいます。
エレヴァンはやはり首都だけあって、それなりに都会でした。
ただ、宿のすぐ近くで大規模な通行規制があり、道路がかなり渋滞。車は微動だにしない状態でした。
ホテルのもうすぐ近くまで来ていたので、車を降りて荷物を持って歩かないといけないかと思いましたが、運転手が交通整理に当たっていた警察官と直談判。ツーリストが乗っていて、すぐ近くのホテルに行きたいということで、交通止めになっている道を特別に通してもらい、無事に宿に到着することができました。
そんなこんなで、チェックインした時にはすでに20時になっていました。
その日の夕食は、近場にあった入りやすそうな(面倒くさくなさそうな)ファミレス風なお店Tashir Pizzaに入り、娘はなぜかメニューにあった「かっぱ巻き」、ダディはピザ、ママは、サラダを食べて宿に戻りました。
どうやらロシアにあるピザチェーン店らしい。。。
異色なメニューの取り合わせ。さすが、 旧共産圏。。。
左下のポイントがディリジャン、上がハガルツィン修道院、右下がゴシャバンク修道院。 ゴシャから北北西のところに小さな湖があって公園になっている。 |
宿をチェックアウトをした後、オーナーの自宅に荷物を置かせてもらい、ディリジャンのバスターミナルにたむろしているタクシーの運転手の一人に声を掛けます。
先ずは、ディリジャンの街から一番近いハガルツィン修道院へ。森の中に建つ建物は、11世紀頃に造られたもの。普通これだけの月日が経つと、石が黒ずんで見えるのですが、石が白くてピカピカ。国外に住むアルメニア人の富豪の寄付のお陰で綺麗に整備されてました。
綺麗に整備されてます |
壁にある宗教画は結構新しい感じ? |
アルメニアの山にも桜がたくさん咲いていました |
カーダシアン一家もそうですが、国外に住む大富豪アルメニア人って結構たくさんいるんですね。って事で、次はゴシャヴァンク修道院へ向かいます。
恐らく喫煙のせいのしわがれ声で工事現場にいそうな感じの初老のタクシーの運転手。そんなタクシーの運転手、急に途中の村にある商店の前で車を停めてお店の中に入って行きました。車内でダディと「きっとタバコでも買うんじゃないのぉ?」と話していたら、手には1本のスニッカーズ。娘へわざわざ買ってきてくれたのでした。
ママが娘の耳元で「スパシーバ(ありがとう)って言うんだよ」と突っつくと、娘が「スパシーバ」とやや小さな声で運転席のおじさんにお礼を言うと、初老のおじさんは後部座席を振り返って、顔をクシャクシャにしてものすごく嬉しそうに「どういたしまして(多分)」と返事してくれました。人は見た目によらないとはよく言ったもの。実は、とても子供好きの優しいおじさん運転手でした。
やがてゴシャヴァンク修道院に到着。こちらは12世紀頃に建立された建物で、我が家の他にも観光客が何人かいました。修道院のすぐ近くには、お土産やさんやカフェ、レストランなどがあり観光客相手の商売でそこそこ潤っていそう。
この像の裏に見える丘を登って行きます |
カフェには英語が流暢な人がいたので、ちょっとお茶すると同時に、Parz湖までの道を聞いてみます。そんなに遠くないようです。
でも、
店員:『携帯のGPSあるよね?』
ダディ;「あるけどネットに繋げられない。。。」
店員:『えっ?じゃぁコンパスはあるよね?』
ダディ:「持ってない。。。。」
と言うと「大丈夫なんだろうか?」という顔をされつつ、そのお店の別の人が途中まで連れて行ってくれることに。
距離も近いし、子供でも歩けると聞いていたので何とかなるだろうと出発した我が家。
お店の人はDILIJIANと書いたバッジを娘の胸のあたりにつけてくれました。
余裕の歩き |
村の先にある丘の上の1本道までお店の人が付いて来てくれて、この先は木に結び付けられた赤いリボンが目印だよと言って、丘を降りて戻って行きました。
この木には目印が付いています。
我が家三人は、赤いリボンを見つけながら、森の中をどんどん歩いて行きます。しばらく歩くと、さっきのお店の人が言っていた、広場のような場所に出てその先に目印となる、赤屋根の小屋を見つけました。ここまでは順調。
広場を横切って、次の赤いリボンを見つけ、またどんどんと森の中の小道を歩いて行きます。緩やかな下り坂が続きます。
時折ヤギの群が草を食んでいる様子を目にしたり、小さな花が一面に咲き乱れている場所があったり。石の下の虫や誰かが焚き火をしたあとを見つけたり、静かな森の中を歩いていると何だかワクワクします。
ところが、人が通って踏み固められた平坦な道だったのが、いつしかブルドーザーがつけた轍でこぼこにになった道に。しーんと静まり返った森の中で、その平坦ではない道に何度も足を取られそうになりながら歩き続けます。
どこか遠くから動物の群れを追う人の声が聞こえてきました。
人の気配を感じてちょっとホッとしていると、森の中からヤギ使いのおじいさんが現れました。「ハロー!」とお互いに挨拶し、さらに歩き続けます。
しばらくして、ママの腕時計を見ると、最後に赤いリボンを見た広場からすでに1時間くらい歩いています。
「本当にこの道で合ってる??」と思い始め始めた頃、娘が「疲れたー!」とか「まだぁ?」と文句を言い出しました。
1時間くらいの軽いハイキングだと思っていたママとダディは、飲み水以外に食べ物は持っておらずお腹も空き始め、不安になり始めました。
ママは、「日が暮れてしまったらどうしよう」とか「日が落ちたら寒いんだろうか」とか「もしや家族で遭難?!」とか「言葉の通じないアルメニアで遭難した場合、捜索願が出されるのは、いつになるんだろう?」とか.....。最悪の事態が次々と脳裏に浮かびます。ダディが「元来た道を少し戻ろう。それが一番確実だ」と我が家は、今歩いて来た道を方向転換。
すると、またさっきのヤギ使いのおじいさんにバッタリ出くわしました。
おじいさんに、宿でもらった地図を見せて目的地の方向である「ハガスティン?」と聞くと、おじいさんの指差す方向は、ひと山超えた向こう側で、我が家が歩いてきたのとは別の方向でした。
完全に方向感覚がなくなってる我が家。。。
ダディが、出発地点の「ゴシャ?」と聞くと、我が家が降りて来た山の少し斜め上を指さします。
腕時計を見ると、すでに午後3時。ディリジャンの街に戻る予定にしていた時間。
これ以上森の中を彷徨うと日が陰り始めるし、エレヴァン行きの最終バスにも間に合わなくなります。
もうハガスティンを歩いて目指すことは諦め、おじいさんの指差すゴッシュの方角へと戻ることにしました。
もうハガスティンを歩いて目指すことは諦め、おじいさんの指差すゴッシュの方角へと戻ることにしました。
と、さっき歩いた見覚えのある場所が!
なんの特徴もない山道ですが、なんとなく見覚えのある道を歩き続けると、丘の上の広場を発見!
「助かった!!」心底ホッとしました。
さらに娘が、木の枝に結び付けられた赤いリボンを見つけ、またしばらく歩くとゴシャヴァンクから見えたあの景色が見えて来ました。
村が再び見えて来た! |
一時はこのまま遭難したらどうなるんだろう。とか、
このまま森の中で家族で夜を迎えるのか。とか。。。
走馬燈のようにいろんなことが脳裏を横切りましたが、
帰ってこれて、本当に良かった....。
ちょうどタクシーがいたのでディリジャンまですぐに戻れましたが、
つくづく
山を甘くみたらいかん!!
反省。
*******************
宿に荷物を取りに行った時は、予定を大幅に超え、もう16時半近くになっていました。
とりあえず宿からバスターミナルへ歩いて向かい、バス停で若めの女の子にエレヴァン行きのバスを聞くと、広場の反対の場所側を指さしました。
荷物を持って広場を移動する道すがら、さっき乗った子ども好きのタクシー運転手が、ヒマそうに立っていたので「ハロー!」と声をかけると、「今度はどこまで行くんだ?」と聞かれ、ダディが「エレヴァンまで。でもバスで行くよ。」というと「そうか」と言って娘に手を振ってくれました。
するとまた「どこまで行くんだ?」と、他のタクシーの運転手が声をかけてきました。
「バスに乗ってエレヴァンに行く」と言うと、今度は「エレヴァン行きのバスは、明日までないよ」「もうバスは行っちゃったよ」と。
他の運転手たちも口を揃えて「タクシーしか手段はないよ」と。
最終バスは、17:00すぎまであると聞いていたので、明らかにタクシーの運転手は嘘をついているのがミエミエです。
ダディが広場近くのカフェに入り、お店の女の子にエレヴァン行きのバスのことを聞くと、 親切にネットで時間を調べて紙に書いてくれました。
バスは、どこかを経由してこの広場を17:30分に通過するとのこと。バスはちょうどお店の前あたりに停車するというので、その時間まで、今時のおしゃれなカフェで、その親切な店員さんにコーヒーと小腹の減った娘にパンケーキを頼みました。
ちなみに、ソビエト時代の置き土産、お店の前にある大きな池の水は、干上がっていました。
そんなこんなで、バスの来る時間5分前位になり、お店の前でバスを待っていると、嘘つきタクシーの運転手たちは、「今日のバスはもうないよ」とか「最後のバスはもう行っちゃったよ」とか「タクシーで行ったほうがいいぞ」とか、 口々に言い始めます。
「うざいなぁー」と思いながら、バスが来るのを今か今かとまぅていたら、我が家を遠くから見守ってくれていたのか、さっきの子ども好きなタクシーの運転手が「ほら、来たぞ!」と声をかけてくれ、バスを指さします。
「エレヴァン行きのバス?」と聞くと、おじさんは「そうだ」と大きく頷きます。
嘘つきタクシーの運転手たちは「お前、なんで教えるんだよ?(上客を逃したじゃないか)」という目でおじさんを睨みつけていましたが、我が家にとっては、おじさんは正義のヒーローでした。
おじさんは、 アルメニアの夕方の日に照らされて、輝いて見えました!(ほんとか?)
おじさんのおかげで、アルメニアの首都、エレバンへ向かうミニバスに無事に乗り込 むことができた我が家。
ミニバス車内は、ほぼ満員。
運転手が「観光客だ、みんな詰めてやってくれ!」と車内に呼びかけてくれて、乗客みんなが、ぎゅうぎゅうに詰めて、娘の分の席も作ってくれました。
車内では、おばちゃんが娘にキャンディーをくれたり、「どこから来たの?」とか簡単な会話をしつつ。(言葉が通じないから)
乗客同士は、おしゃべりに花が咲いています。
おばちゃん達が、一人ずつ小さな村で降り行き、車内にゆとりが出てきた頃、前の席に座った若い女の子が英語を少し話せるらしく、バスがセヴァン湖に差し掛かると、「エクスキューズミー、ここがセヴァン湖です。」と、わざわざ教えてくれました。
時間があれば訪れてみたかったセヴァン湖ですが、まさかミニバスが近くを通るとは思いませんでした。車窓から眺めるセヴァン湖は美しかったです。
その後、なぜかセヴァン湖を過ぎたあたりのガソリンスタンドで、運転手の休憩タイムなのか、みんなミニバスから降車。
建物の中でみんなしばし休憩。
前の席の女の子は、ちょうど英語を勉強しているようでした。
「あとどのくらいでエレバンに着くの?」などと英語で話しかけてみましたが、
あまり複雑なことは通じませんでした。
やがて日も暮れはじめ、我が家を乗せたミニバスは、エレヴァンに近づいて来たのか次第に建物の数が増えて来ました。
英語を勉強中の女の子が、「どこで降りるのか」と聞いてくれました。
どうやらバスターミナルが2つあるようで、どちらで降りるのか心配してくれたようです。
どちらかわからなかったので、その子にホテルの住所と電話を見せると、親切にわざわざホテルに電話をかけ、降りる場所を聞いてくれました。
女の子も同じバスターミナルで降りたので、「ありがとう」とお礼を言って別れました。
降りたところからタクシーに乗って、今日、宿泊するホテルへ向かいます。
エレヴァンはやはり首都だけあって、それなりに都会でした。
ただ、宿のすぐ近くで大規模な通行規制があり、道路がかなり渋滞。車は微動だにしない状態でした。
ホテルのもうすぐ近くまで来ていたので、車を降りて荷物を持って歩かないといけないかと思いましたが、運転手が交通整理に当たっていた警察官と直談判。ツーリストが乗っていて、すぐ近くのホテルに行きたいということで、交通止めになっている道を特別に通してもらい、無事に宿に到着することができました。
そんなこんなで、チェックインした時にはすでに20時になっていました。
その日の夕食は、近場にあった入りやすそうな(面倒くさくなさそうな)ファミレス風なお店Tashir Pizzaに入り、娘はなぜかメニューにあった「かっぱ巻き」、ダディはピザ、ママは、サラダを食べて宿に戻りました。
どうやらロシアにあるピザチェーン店らしい。。。
異色なメニューの取り合わせ。さすが、 旧共産圏。。。
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