宿の女主人が用意してくれた朝食を食べながら、しばし、その女主人とおしゃべり。
この真新しい宿は、元々はオーナーのお婆さんの持ち物だったそうで、建築業をしていたお父さんが宿へとリノベーションしたのだそう。宿とは別に自分たち家族は車で5分ほどの場所に住んでいるとのこと。
やっぱりどこの国でも市の中心部の駅チカ物件を持ってると違うよなぁ〜。と思いながら話を聞いていたママ。
ちなみに、すごく気さくながらインテリジェントな雰囲気漂うこの女主人は、ジョージアの大学で国際政治学を専攻、卒業後は政府関係機関で働いていたそう。博学で話しているととても面白い。
そんなこんなで朝食を食べ終わる頃に、カズベキまでのタクシーを呼んで欲しい(バスで行く気全くなし....)とお願いして、タクシー会社に電話してもらうと、イースターホリデー中だから配車までに30分ぐらいかかるとのこと。
ということで、そこからさらにお喋りが続き、「カズベキは、ヒンカリ(餃子)が美味しいわよ。ヒンカリは田舎料理だからね。」との情報をいただきました。
オーナーは、タクシーに乗り込む時には外まで出てきてくれて、運転手さんに、カズベキまでの道程で停車してほしい場所を伝えてくれてました。
ロシアとの国境近くにあるカズベキまでは、車で約3時間の道のり。その間の風景は、山あり川あり、車の窓から見る風景を眺めているだけでも飽きません。
途中、ダムのある辺り水面に写る山の風景、スキーリゾートのあるグダウリを過ぎたところにあるロシア=ジョージア友好のモニュメントでは一面の雪景色を見ることができました。娘は景色なんてそっちのけ。雪の中に足をズボズボとしながら歩くことに夢中になったために靴がびしょびしょ.....。
その後、曲がりくねる山道は積雪のためか大渋滞。どうやら時間制で1方通行の車線規制をしているようでした。
ラッキーなことに我が家の向かう方向は、ちょうど規制が解かれている時間帯で道路は流れていましたが、反対車線は、ロシアとジョージアを結ぶ唯一の幹線道路のためか大きなトラックが連なり、車内で待つのが退屈になった人たちが車から降りて雪山の景色を眺めていました。
いくつかのトンネルと小さな集落を抜けた後、無事にカズベキに到着。
運転手さんが、帰りも同じ料金で迎えに来るよというので、お願いする事にしました。
カズベキの宿は、若い兄弟が切り盛りするゲストハウスで、英語も通じて活気のあるところでした。我が家の部屋のフロアーには「今日は他にもイギリスから来た家族が泊まってるよ!」と、なかなかの盛況ぶりのようです。
別棟にはヤギやニワトリがいたり、部屋の窓からは、なだらかな山の斜面に無数のヤギの群れが見えたりする、なんとものどかな山の風景。
荷物を置くと、暗くなる前にお昼ご飯を食べて山の上に建つツミンダサメバ教会へ行こうと、宿のお兄さんにどこの道を行けばいいのか聞いてみました。
お兄さんは娘がいるのを見て、舗装された道路沿いに3時間ほど歩く道を教えてくれましたが、ネパールで二泊三日のトレッキングを経験しているわが家。
親切に教えてくれたラクなルートをまるで無視(笑)し、山のふもとから直線で教会を目指す険しい山道、早ければ1時間ほどのルートを進みます。
お昼を食べに中心部にいくつかあるレストランを目指すも、目ぼしい所は混雑していて入れず。仕方がないので全く人が入っていないレストランで、ジョージア名物「ハチャプリ」というチーズが乗ったピザのようなものを食べ、水のボトルを買っていざ教会へ出発。
いきなり険しい道のり |
山の斜面を上の方に見える教会の方に向かって歩いて行くだけなのですが、山の急斜面をジグザグに登って行く途中で二股に別れていたりして、時折どのわだちを歩けばいいのか迷うときがありました。
途中で歩くペースが一緒になった東洋人男子は、その二股に別れたポイントで、わが家とは別の方向へ真っ直ぐ進んで行きました。
しばらく歩くと下山中のカップルに会いました。
ほっとしながら「この道でいいのかな?(間違ってない?)」とゼーハーしながらダディが聞くと「YES」とのこと。
あの東洋人男子は一体どこへ行ってしまったのでしょうか。。。
またしばらく歩くと、今度は英語が母国語の男子三人組が降りて来て、「あとどのくらいかな?」と息も絶え絶えにダディが聞くと「あと30分くらいだよ!」とのこと。
この時すでに、息もすっかり上がって無言のママ。。。
「ああ、あと30分くらいなら何とか頑張れる。。。。」と、もう限界ギリギリな感じなところに、娘は「ママ〜まだあ?、まだなのぉ?」から始まり、「Am tirrrred(疲れタァ〜)」とか「This is not worth it(こんなの登る価値ないよ)」とか「頂上はまだなの?」とか。
日英でブツブツ文句言いつつも、まだまだ喋る余裕がある。。。
ダァ〜ディィ〜!と叫びながら追いかける娘。 |
しかも遅れを取ったとわかると、山の斜面を猛ダッシュで駆け上がってくる。。。
子ども、恐るべし。
しかも、あと30分なんてのはウソで、30分くらい経った時に、今度はイギリス人の中年のおばさんが下りて来た。
この時先頭を歩いていた娘に向かって「頑張って!もう少しよー!あそこまで行ったら教会が見えるわよー」と激励の言葉。
おばさんの指さす方に小さく見える教会 |
ママとダディは、おばさんの指差す方向を見て「ああ、まだまだだ。。。。」とガックリ。
そんなこんなで、なだらかな丘の向こうに小さな教会が見えて来たときは、心の底から嬉しかった!
と同時に目の端っこの方に飛び込んで来たのは、駐車場に停車中の車たち。。。。(怒)
いい汗を掻いた後に訪れた神聖な雰囲気の教会とそこからの眺めは最高でした!
素晴らしい眺め! |
しばらく眺めを楽しんだ後、日が暮れる前に、また来た道を戻って一旦宿に戻ります。
山を降りる途中、これから教会を目指す若者やカップルに何度か会いましたが、
暗くなってきたら危ないと思うけど。。。。
夜ご飯は、昼間訪れて満員で入れなかったレストランその名もRestaurant Stepantsmindaへ。
多分、ここまで日帰りで訪れる人が多いから、ランチタイムは激混みなんだと思う。
カズベキの地ビールを飲みつつ、ヒンカリ(ジョージアの餃子/小籠包)やシュクメルリと呼ばれる鶏肉をニンニクとサワークリームで煮込んだものなどジョージア料理をお腹いっぱい食べて満足。
名前不明のお団子(緑の方はくるみとほうれん草らしい) |
シュクメルリ |
宿へ戻る頃には日もとっぷりと暮れ、真っ暗な道を街灯の光を頼りに歩いて帰りました。
さっき登った山の上のツミンダサメバ教会にはオレンジ色の光が点り、教会のシルエットがボンヤリと暗闇に浮かび上がって見える姿がとても幻想的でした。
宿に戻りベッドに入ると、階下から宿で飼われている家畜の鳴き声が時折聞こえて来て、
なぜかアルプスの少女ハイジを思い浮かべたママでした。
街の子連れに優しい度 ★★★
ハイキングや山登りの拠点となる村で、街の中心には数件のお店とレストランがあるくらい。特に子ども向けの施設やアクティビティがあるわけではありませんが、子どもの体力(大人も)に合わせて自然を楽しむ事ができます。
美しい山々が連なる景色は、息をのむほど美しいです。ハイキングシューズや汚れても良い服が必要。
美しい山々が連なる景色は、息をのむほど美しいです。ハイキングシューズや汚れても良い服が必要。
ジョージア・カズベキ
カズベキの宿泊先:
宿の子連れに優しい度 ★★★
カズベキの中心からツミンダサメバ教会の方へ歩いて行く途中にある宿。
ハイキングや山登り前後に最適な宿。宿の人たちはみんなフレンドリーで親切。朝食は、バターやチーズ、ジャムともちろん全部手作り。
ハイキングや山登り前後に最適な宿。宿の人たちはみんなフレンドリーで親切。朝食は、バターやチーズ、ジャムともちろん全部手作り。
電車料金:カズベキ内は基本徒歩
子連れアクティビティ充実度:★★★★
ハイキング、ホースライディング、特に子ども用にアレンジされたものはないけれど、アウトドアアクティビティーが充実。
子連れ食べ物充実度:★
レストラン等に子ども用のメニューは特になし。村の売店でドライフルーツが量り売りで買えます。村の唯一の高級ホテル、ルーム・ホテルのレストランで子ども向けの食べ物があるかもしれません。
赤ちゃん用品の充実度(手に入れやすさ):★
村の売店で基本的なものは買えると思いますが、トビリシなどの大きな街で購入した方がよし。
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