【飛行機代が返金されるかも？！】飛行機の遅延やキャンセルになった際にするべきこと

空港に到着したら、突然フライトが遅延や欠航に！　

なんてことはありませんか？
事前にフライトのキャンセルや時間の変更が分かっていればそれなりに対処の仕様があるものの、乗り継ぎ便で飛行機が経由地に到着して初めて、乗り継ぎ便のキャンセルや遅延が分かり「えぇ〜っ？！」ということもあると思います。
我が家も、これまでに何度か飛行機が遅延したり欠航になったりした経験があります。

大幅遅延の場合は、搭乗予定の航空会社からミールクーポンが支給されたり、夜にまたがる場合は空港近くのホテルに航空会社側の手配で宿泊できる事はよく知られていると思いますが、ヨーロッパ発着の欧州系の飛行機の場合に意外と知られていないのが「EU261法」の存在です。

【意外と知られてないEU261法】

ヨーロッパにはEU261法という法律があり、飛行機が大幅な遅延やキャンセルになった場合、後日航空会社にクレームをすると、遅延の時間や距離に応じた補償が受けられることがあります。

具体的にどういう条件の場合にこの法律が適応されるかというと、

１）イギリスを始めとするEUの国、アイスランド、ノルウェイまたはスイス出発の便の場合。
２）欧州系の航空会社で、出発地がどこであるか関係なく、イギリスを始めとするEUの国、アイスランド、ノルウェイまたはスイスに到着した便。

だそうです。（変更の可能性もあるので、最新の情報はご自身でお確かめください）

【実際にEU261法が適応になった例】

我が家はこれまでに、ロンドン発、ウィーン経由でインドのニューデリー行きの飛行機で、ウィーン→ニューデリー便が、テクニカルトラブルとやらで６時間ほど遅れたため、家族3人分の飛行機代がほぼ無料になりました。
もちろん、ウィーン空港内での食事（メニューは２択しかありませんでしたが。）は、無料でした。

また、日本へ帰国する際に、ロンドンからワルシャワ経由、成田行きの飛行機で、ワルシャワ→成田間の便がキャンセルになったとロンドン・ヒースロー空港にチェックインした時点で分かりました。
航空会社には、取りあえずワルシャワまで行ってくれと言われ、空港内で飛行機を待っていたところ、突然予期せぬ韓国経由の成田便に振り替え。
結果２時間程の遅れで成田に到着したのですが、この法律のおかげで飛行機代が約半分になりました。

【遅延の場合空港で航空会社から支給されるべきもの】

フライトが大幅に遅延した場合、航空会社の方から支給されるものがあります。 これはおそらく、EU圏内に限らず、北米等でも適応されると思います。

１）食べ物や飲み物。ミールクーポンなどの形で支給されます。
２）電話やメールへのアクセス
３）夜にかけて遅延する場合、宿泊施設と宿と空港間の交通の支給。

EU圏内で飛行機が「遅延」とされるには、下記のように飛行距離、そして出発／到着の国によって異なります。

・EU圏内の飛行-----飛行距離が1500km 未満の場合
　2時間以上の遅れ 
 ・EU圏内の飛行-----飛行距離が1500km以上の場合 　
　3時間以上の遅れ  
・EU圏内とEU圏外の国々間の飛行-----飛行距離が1500km以上3500km 未満の場合 　
　3時間以上の遅れ
・EU圏内とEU圏外の国間の飛行-----飛行距離が3500km以上の場合 　
　４時間以上の遅れ

遅延状況が上記に当てはまる場合には、空港で航空会社の職員の人に声をかけてみてください。万が一、上記に当てはまる遅延にも関わらず航空会社から、何も支給されなかった場合は、かかった経費分の領収書を取っておくと、後日、航空会社に請求できるそうです。
しかし航空会社規定の一定額までとなるので、残念ながらアルコールや豪華な食事、高級ホテルなどの経費の全額払い戻しは恐らく難しいかとわれます。

待ち時間にIpadでオーディオブックを聞く娘。
なぜかアイマスク。

【飛行機遅延が３時間以上のとき】

航空会社側の問題で３時間以上フライトが遅れた場合、EU261法に乗っ取った賠償請求をすることができます。 例えば、飛行機の故障や乗客が少なすぎて運行取りやめとなった場合とか。
ただし、台風などの天災やテロ等の空港セキュリティーでの問題の場合は、ちょっと難しいかもしれません。

また、EU圏外のフライトでも、EU国内発着の通しのチケットで、航空会社側の問題による３時間以上の遅延の場合は、この法律が適応されるようです。
例えば、欧州系航空会社で、ロンドン発、ドーハ経由のメルボルーン行きで、ドーハからメルボルーン間の飛行機が３時間以上遅延、または乗り継げなかった場合など。

【飛行機遅延の際の賠償額】

・3時間以上の遅れ
   飛行距離が1500km未満の場合 ----€250
　飛行距離が1500km以上3500km 未満の場合 ----€450
　飛行距離が1500km以上でEU圏内の場合----€450

・3〜４時間の遅れ
　飛行距離が3500km以上,EU圏内〜EU圏外の場合----€350

・４時間以上の遅れ
　飛行距離が3500km以上,EU圏内〜EU圏外の場合----€650

【飛行機遅延が5時間以上のとき】

 飛行機の遅延が５時間以上の場合は、遅延の原因が航空会社以外の問題であったり、飛行距離に関係なく、その飛行機の搭乗をキャンセルすることができます。

もし搭乗をキャンセルした場合
航空会社から
・航空運賃の全額返金
・同一予約内のフライトについての全額返金（往路または復路の予約）

搭乗しないと決めた場合は、すぐに航空会社の人に話しましょう。

搭乗する場合
航空会社側の問題で遅延した場合は、€600の賠償金を請求することができます。

【飛行機がキャンセルになったとき】

・航空運賃の全額返金、同一予約内のフライト、往路または復路の予約についても返金を要求できます。

もしくは、

・代替の飛行機の予約をしてもらう

また、
・２時間以上遅延ののちキャンセルとなった場合
・搭乗日から２週間以内に代替の飛行機が用意され、目的地への到着が２時間以上遅延した場合

これらの場合にも賠償金の請求や経費の精算ができます。

また、代替の飛行機搭乗するための長時間待ち時間がある場合にも
・飲食物の提供
・電話やメールの利用
・フライトの時間まで一夜過ごさないといけない場合は、宿泊施設と宿と空港間の交通の提供

が受けられます。

【航空会社への賠償請求のしかた】

請求は、遅延またはキャンセルとなった航空会社へします。
インターネットで、flight delay compensation textなどと検索すると、文章の雛形（英文）がいくつか出てくると思うので、それを利用して航空会社へメールを書いて送ると何らかの返信がきます。

または、Flight-delayed.co.ukのようなサイトを利用すると、搭乗日や搭乗便名などを順番に入力していくだけで簡単に請求することができます。

我が家の場合は、直接メールで航空会社へ請求しましたが、いずれも２週間以内くらいには返信があり、クレームをした翌月か翌々月くらいには銀行口座に請求額が振り込まれたと思います。

せっかくの旅行で飛行機の遅延やキャンセルがあると時間的に辛いですが、この補償額がもらえるとなると、遅延しても「まあいっか」ってなるかな。。。

※金額や補償の具体的内容はケースバイケースなので、ご自身でお確かめください。