2020年9月7日月曜日

【子連れでタジキスタン・パミール高原の旅|5日目】秘湯ガラムチャシマ温泉、そしてホログ到着!

橋を渡れば、向こう岸はアフガニスタン。

タジキスタンのワハーン回廊沿いにある街、イシュカシムの宿で迎えたパミール高原の旅の5日目の朝。 
今日は、イシュカシム近くにあるアフガニスタンとの国境ポストを訪れた後、ワハーン回廊のもう一つの秘湯「ガラムチャシマ温泉」を訪れ、パミールハイウェイの西の玄関口である「ホログ」へと向かいます。
今日は走行距離も短く、午後早めの時間にはホログの宿に到着予定。ホログの街を散策する時間がたっぷりありそうです。
そして3日間お世話になったオヤジともいよいよここでお別れです。


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子連れでパミールハイウェイの旅 (5日目)
本日の旅程
  1. イシュカシム ーアフガニスタン国境:10分
  2. アフガニスタン国境ーガラムチャシマ温泉:1.5 時間
  3. ガラムチャシマ温泉ーホログ: 2 時間
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宿のしょぼい朝食を食べに外に行くんだったら、他のカフェに行こう!と言って宿から出たものの、パミール地方の小さな街の中には朝からやってるそれらしき場所が見当たりませんでした。 
結局、宿の朝食が出されるレストランへ。もはや何の期待もしていませんでしたが、やっぱり「ミルクがゆ」でした。
朝8時ちょっと前の街中。カフェを探しに出かけます。


昨日のランガールのゲストハウスの方が心のこもった良い食事ができました。 昨日の夜、真っ暗闇の中、けたたましく吠える犬に襲われるのではないかと怯えながら干していた洗濯物を取り込みに行ってくれたダディ。まだ乾き切っていなかった残りの洗濯ものを取りに行くと、お家の人が洗濯バサミで我が家の洋服をきちんと止めておいてくれてました。
朝食を終えて宿へ戻る

ありがとうございます。ちなみに昨夜ダディが襲われるかと思った犬は、鎖で繋がれていたので不審者と見て吠えたものの襲いかかってくることはありませんでした。。。 

イシュカシム ーアフガニスタン国境

8時半出発だったのが、結局9時近くになってから車に乗り込み出発。本日はダディが助手席です。 

先ずは川沿いに10分くらい車を走らせたところにあるタジキスタンとアフガニスタンを繋ぐ橋を見に。週末にはこの場所でマーケットが開かれ、アフガニスタンとタジキスタン両国の地元の人が買い物にやってくるそうです。残念ながらマーケットは休みの日でしたが、写真撮ってるのがバレたら機関銃で撃たれるのではとビクビクしながら記念写真をパチリ。 

橋を渡ればそこはアフガニスタン。
記念撮影する親子。

その昔、日本国内の大学に留学する日本語ペラペラの黒髪のボブがとても似合うフランス育ちのアフガニスタン人の女の子の知り合いがいて、戦火を逃れて何日も森の中をさまよい歩いて逃げたという話を聞いたのですが、この橋を渡ればすぐ対岸にあるアフガニスタンに入国できるんだと、その子を思い出しました。 何気に携帯を見たら、アフガニスタン側の電波を拾ったのか「ようこそアフガニスタンへ!」というアフガニスタンの電話のコストを知らせるメッセージが入っていました。

アフガニスタン国境ーガラムチャシマ温泉

ここから1時間半ほど蛇行するパンジ河を境にアフガニスタンとタジキスタンに分かれる国境に沿って走ります。数日前の東側のムルガブを中心とした標高の高いパミール高原と比較すると、西側は緑が豊かでところどころに小さな集落があり定住者も多い様子。対岸のアフガニスタンにも小さな集落があり時折人がいるのが見えます。 

幹線道路を外れて細い道をしばらく行くと、一部が石灰に覆われた崖が見えてきた! 
日本の地方にあるちょっとした観光地みたいな雰囲気の場所に建物があり、そこがガラムチャシマ温泉でした。
温泉の建物入り口

石灰棚が見事な露天風呂と屋内のお風呂は男女入れ替え制で、到着した時は、露天は男湯、屋内は女湯の時間でした。ママと娘は女湯をちらりと見学し車で休憩。
誰もいない貸切状態の内湯

スペイン人男子マークも「僕も車で待つ」というと、ダディとオヤジは一緒に一風呂浴びに出かけて行きました。 

思えば、カザフスタンに到着してからもう2週間、そしてパミール高原の旅が始まってから5日目。エアコンなし強い日差しを浴びながらのドライブと毎日の移動続きでそろそろ疲れが出始めてきたのか、今日は何となくスッキリしない感じの体調のママ。ちょっとのんびりしたい気分ですが、このパミールハイウェイの旅の終着地ドゥシャンベまで、もうひと頑張り。ここまでくると修行(笑)。  

一風呂浴びてさっぱりしたダディとオヤジが戻り、ランチタイムだと温泉近くの道沿いにある食堂に連れて行ってくれました。

ここで皆んな水をくんでいました

冷たい水が崖から流れ落ちる清涼感ある場所でマンティ(餃子)を食べました。ママは食欲があまり出ず。

ガラムチャシマ温泉ーホログへ

再び車を走らせ一路ホログへ。アフガニスタンとの国境沿いを走っていると、集落のを目にする回数が増え、また集落の規模も徐々に大きくなり住居らしき建物の数も増えてきました。
車に乗って1時間くらいたった頃でしょうか、大きな街、ホログに到着しました。タジキスタンの中でもっとも貧しいと言われているパミールエリアですが、その中でもホログが一番発展しています。

ここでオヤジが「今日の宿はどうするんだ? 次の車は大丈夫なのか?」と心配してくれましたが、事前に予約していることを伝えると「もっと街中で安くていい宿があるよ」と。予約はキャンセルできないし、その予約したホログの宿に向かって欲しいとお願いすると、ホログの丘の上にあるその宿へ連れて行ってくれました。
おそらく宿やレストランにお客を連れて行くと、何がしかのキックバックがあるのかもしれません。  

ホログで有名な宿「パミールロッジ」のすぐ近くにあったその宿は、大きな一軒家でホログの街を見下ろせる丘の上にありました。
ここでオヤジとはさよならです。オヤジはこのままパミールハイウェイを通ってムルガブへとトンボ帰りするといい、宿の大きな門の前で「3日間どうもありがとう!」とダディが少額のチップをオヤジの手に渡すと嬉しそうに去って行きました。
いや本当に良い人でよかった!そしてあの悪路を何事もなく無事に運んでくれてありがとう、オヤジ! 
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 ホログの宿のマダムは英語が流暢なとても上品な人で、かわいいお庭がある大きな自宅の一部を旅行者に提供していました。一体この建物がどのような作りになっているのか分かりませんが、奥にある部屋でお孫さんも一緒に暮らしているそうで、まだ小さいのかベビーウォーカーやおもちゃがところどころに置いてありました。

そして、ここで5日間ぶりにWifiに接続!! 
現代っ子

ここからしばらく皆んな無言になりました(笑)。
マークは急に音信不通になり行方不明になったと友人たちから心配されてたそうです。単にネットに繋げなかっただけなんだけどね。
ママはちょっと昼寝しようと思ってたのに、そんなことはすっかり忘れてました。

18時くらいになって、夕食を食べに皆んなでホログの街へ行くことに。正直、ママは食欲もなく動きたくない気分だったのですが、ここで出かけないと何も口に入れる物がないし、貧乏性のママは二度目はないだろうホログの街を見ずに去ってしまうのはもったいないと、ありったけの気力を絞り出して出かけることにしました。  

ここでもたわわに実るアプリコットの木
街の中心を流れる川を渡る吊り橋

この宿から街までは、街灯のない舗装されてない道を下って15分ほど。帰りは暗くなりそうだったので懐中電灯を持って出かけました。

唯一の情報源であるロンリープラネットを片手に乏しい情報の中から、唯一おすすめ星印のついたインド料理を食べようと、やっとの事でお店を探し当てて中に入りました。
あら不思議!お店の中はインドで異空間。そして席は満席、予約でいっぱい。タジキスタンのこんな辺境の地にまでやってきて「なぜインド料理を食べなきゃいけないんだ!」と乗り気じゃなかったママですが、この小さな街にある満員かつ予約でいっぱいのインド・レストランと知り、ちょっと悔しい気分になりましたが、仕方がない。

夕食難民となった我が家とマーク。
ママはちょっと熱射病気味でどうしても冷たい水が飲みたく、途中で見つけたホテル併設のバーに入って一休みすることにしました。
恐らく街一番のホテルで、西欧人のお客さんが多く、また眺めの良い夕暮れ時の風が気持ちのいい西欧人受けするバルコニーがあったのでちょっと休憩。 

結局、適当にどこか入って食べようと川沿いにある食堂に入りました。 ここでママは、お馴染みのマンティ(水餃子)、マークはプロフ(ピラフみたいなご飯)、ダディはラグマン(汁気の多い野菜うどん)、娘にフライドポテトを注文。途中停電したりしつつ、川のせせらぎを聞きながら若者のマークは全部完食。ダディはマークにプロフを少し味見しつつ、ラグマンを2/3ほど、娘はもちろん完食+冷たい水を飲んで少し回復したもののやはり食欲がないママの食べ切れなかった餃子を。  

すっかり暗くなった夜道を懐中電灯で照らしながら宿へと戻りました。  
明日は新しいドライバーさんが8時に迎えにやってきます。

そして異変が起こるのはここから。。。

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